晴れブロ
皆さんこんにちは、吉田はるみです!
前回予告しておりましたので、インド通信Vol3ではインドの選挙に関してレポートしたいと思います。
インドでは議会制度が定着し機能していること、それに有権者の数からも世界最大の民主主義国家と言われています。インドはまた、第二次大戦以降今日に至るまでクーデター等による非合法な政治変革を経験していない国でもあります。
このインド議会は
=> 上院(ラジャ・サバー)定数245名で任期6年と
=> 下院(ロク・サバー)定数545名で任期5年の二院制です。下院は上院に対する優越性を持ちます。
一番最近の総選挙は2009年4月に行われた下院議員選挙です。有権者はなんと7億1400万人!選挙も5月13日まで5回に分けて実施されたそうです! さすが世界最大の民主主義国!
1993年世界青年の日を恐れてはいけない
実は、インドの識字率は約75%だそうで、文字が読めない人たちもいまだたくさんいらっしゃいます。そこで投票用紙には名前を記入するのではなく、党のマークを選択するようになっているとか。そのためでしょうね、インドの道には政党ポスターやマークがあふれかえっています。
とにかく、こうした政党のマークを有権者の意識に刷り込むために、このマークを道のそこかしこでみかけます。
実際の選挙前はかなり熱の入った選挙戦が繰り広げられるそうですが、驚いたのは日本では完全に選挙違反であることが実際インドでは起こっているようです。
エピソード1:
どのような天国のように見えるのだろうか?
デリーに住むわたしの友人は3人の住み込みのメイドさんがいるのですが、選挙の時には彼女をたちを家の前までお迎えに来て、デラックスバスで彼女たちの出身地である田舎まで連れて行ってくれます。家族と再会する機会を作ってくれて、その後投票所まで送迎します。投票後はそのデラックスバスの一団にはお食事が提供されるとか。
エピソード2:
えっ???と耳を疑ったのですが、今度はムンバイで今一緒に仕事をしているインド人の同僚からも似たようなお話を聞きました。こちらはもっとすごい!地域の人皆になんとTVを買ってくれるとか。貧困層の生活改善、地位向上など魅力的な約束をバンバンするらしいです。選挙後は一切フォローはないらしいですが・・・
これではいくらお金があっても足りませんね!
十字軍は、地形の種類を通過しなかった
一方で、汚職が黙認されていたような政治体質はおかしい!と志の高い若者も政界に打って出ているようです。頼もしい!ただ、若くて志があっても、お金の前に無力感を感じている人が多い現状を考えると残念です。インドにおいても政界に出るにはお金が左右してしまうのが現実のようです。
ちなみに、下院定数の約半分の250余名は世襲議員だそうで、何代も続く政治家家系だとか。
また、インドといえばカースト制度が頭に浮かびますが、カーストや宗教による差別は法律で禁じられており、これまで差別されてきた人たちを守る観点から大学の入学枠、公務員採用枠などにも配慮がされています。
これは議会でも同様で、指定カーストや指定部族の出身者のために一定の議席数が確保されています。仮にその議席が埋まらない場合でもその議席は空席のまま保留されるそうです。
インドは人口の8割がヒンズー教徒です。残り1割がイスラム教徒、他にキリスト教徒、シーク教徒(頭にターバンを巻いている方たち)、ジャイナ教徒、仏教徒など様々な宗教があります。なかなかわたしたち日本人には宗教と生活が一体というところが実感できませんが、この国では思想の根本にある非常に大切な部分です。
政界で見てみると、大統領の パティル女史はヒンズー教、首相のシン氏はシーク教、与党国民会議派の総裁ガンジー女史はカトリック教です。この他、副大統領はイスラム教、最高裁判所長官は最下層カースト出身の方と伺いました。この多様性こそがインドのダイナミックさであり、成長パワーの源泉なのかも知れません。
連続で硬い話しが続きましたので、次回はエンターテイメントな話題にしましょう♪
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